【Youtube】車用バッテリーで扇風機動かすポータブル電源自作する

小ネタ
車用バッテリーで扇風機動かすポータブル電源自作する
あっつい中エイプのメンテナンスするときに扇風機があれば便利なので自作しました。欠点ありますが車用のバッテリーで安く仕上げていますだけど・・・遅すぎたんだ、もう夏も終わりそうなんだ。時期を外してしまったので来年の活躍に期待です。素人整備です。...

あっつい中エイプのメンテナンスするときに扇風機があれば 便利なので自作しました。
欠点ありますが車用のバッテリーで安く仕上げています

だけど・・・遅すぎたんだ、もう夏も終わりそうなんだ。
時期を外してしまったので来年の活躍に期待です。

フツーのポータブル電源がオーバースペックすぎる

ガレージ作業、というほどではなんですが、私の場合駐輪場がアパートの部屋から離れたところにあり電源がありません。夏場なんかは屋根はあるんですが炎天下での作業になり、とてもじゃないですがやる気がでません。

せめて扇風機でもあれば、というわけで、扇風機を動かせるポータブル電源の購入を考えました。
が、しかし、高い。高すぎる。夏の間何回使うかよくわからない程度のものに2~3万円は出せません。というかどれもこれも私の用途にはオーバースペックすぎです。そしてこの手のリチウム電池使ってるポタ電とかどうやって処分すればいいのか。

私の用途ではフツーのポタブル電源では機能も値段もオーバースペックすぎます。いろいろ調べてまわり、最終的に車のバッテリーを使ってポータブル電源を作ることにしました。

車用バッテリーを使ったポータブル電源

車用のバッテリーを使ってポータブル電源を作る場合に必要なものは以下です

  • 車用バッテリー
    車用のメンテナンスフリーバッテリーであれば、なんでもいいと思います。メンテナンスフリータイプならバッテリー液の補充をする必要がありません。ただし、大容量のものほど重くなって持ち運びが不便になります。
  • インバーター
    車用のバッテリーから取り出せる電気は直流です。これを、家のコンセントの電気と同じ交流に変換する機器です。これがあれば、扇風機とか使えるようになります。カー用品店やホームセンターでも売っています。必ず正弦波出力のもので、使用する機器に対して余裕のある容量のものを選びましょう。
  • バッテリー充電器
    使用したバッテリーは充電する必要があります。バッテリーの種類と容量に合わせたものを用意してください。充電オンリーのもので十分です。すでに車を持っているなら、それのメンテナンス用もかねてリフレッシュ充電とかがある多機能なものを買ってもいいかもしれません。
  • バッテリー電圧を測るもの
    バッテリー電圧が低下したまま使用すると、過放電で使用不可能になってしまいます。そのため、バッテリーの状態を見るために電圧計など電圧を測るものが必要です。汎用の電圧計を配線加工して取り付けてもいいですし、加工が不安ならバッテリー端子に触れて測るバッテリーテスターがあります。
  • バッテリーとインバーターを切り離すスイッチ
    必ずしも必要というわけではありません。バッテリーを充電するとき、インバーターは外した方が安全ですが、いちいちケーブル外したりするのがめんどくさい場合はスイッチを間に入れておくと回路的に切り離せるので安心して充電できます。ただし配線加工が必要になります。
  • バッテリーなどを収める箱、配線材料
    バッテリーは結構重たいので、丈夫な箱が必要になります。また、持ち手がついていた方が便利なので、私は工具を入れたりすることができる頑丈なバスケットを購入しました。また、インバーターに延長タップをつけておくと便利です。このほか、ケーブルで接続するならケーブルと接続端子等の配線材料が必要になります。

車用バッテリーを使ったポータブル電源のメリット・デメリット

メリット

  • 安い
    同じぐらいの容量のポータブル電源と比べて安く作ることができます。
  • バッテリーの処分が簡単
    車用のバッテリーなので処分が簡単です。ホームセンター、カー用品などでも引き取ってくれますし、リサイクル業者に直接持ち込めば無料で引き取ってもらえるかもしれません。
    対して、フツーのポータブル電源は大容量のリチウム系バッテリーを使っているので、処分がめんどうです。多くの自治体では回収していないようなので自分で処分先を探す必要があります。
    ただ、メーカーによっては回収サービスがあったり、JBRCに加盟しているメーカーであれば回収ボックスを利用できるので、そんなメーカーの製品を購入するという手もあります。
  • 部品が壊れても自分で交換することができる
    一般的なポータブル電源は一体型なので、何か壊れたら使えなくなったり修理に出したりしないといけませんが、自分で組み立てたポータブル電源なら故障した部分を自分で交換することができます。当然、バッテリーが劣化してきたらバッテリーだけ交換することもできます。

デメリット

  • 重い
    車用のバッテリー使うので重たいです。大容量なものであればさらに重たくなり持ち運びが不便になります。
  • 接続がメンドクサイ
    フツーのポータブル電源のような一体モノではないので、使うときはバッテリーとかインバーターとかをつなぐ必要があります。使いたいときにさっと使えないのはちょっと面倒です。
  • 配線加工が必要になる場合がある
    バッテリー等を入れる箱への収まり具合や使い勝手を考えると、ケーブル加工して接続したほうが使い勝手がよくなります。ただ、配線加工しなくても、インバーター等の付属ケーブルや市販のケーブルを使えば加工無しで使うこともできます。
  • 電気の安全対策が必要
    配線加工をする場合、電気の知識や配線加工の道具が必要になります。特に、大容量のインバーターを使う場合、大きな電流が流れるのでそれなりの太さのケーブルが必要になり、配線加工や安全対策も難易度が上がります。
    容量に合わせたケーブル選定、充電部の保護、短絡しないよう取り付けるなど、電気の知識を用いた安全対策が必要です。

特に、電気の安全対策は重要です。車用のバッテリーから取り出せるエネルギーでも火事はおきますし、感電するといったこともあります。電気の取り扱いについての知識や経験が不安な人は、配線加工せずに無加工で使用するか、フツーのポータブル電源使った方がいいです。

バッテリーとインバーターの注意点

車用のバッテリーでポータブル電源組み立てる場合、バッテリーとインバーターの選び方に注意が必要です。

車用バッテリーの注意点

  • そもそも、車用バッテリーはポータブル電源向きではない

車用のバッテリーは、エンジンスタートの一瞬に大きな電流を取り出すためのものです。エンジンスタート後は、オルタネーター(発電機)から充電されます。そのため、容量限界まで使われるということはあまりありません。

ポータブル電源はこの逆で、バッテリーの電力をじわじわ放出しながら容量限界まで使われた後充電されるという使い方です。
つまり、使われ方が逆なので車用バッテリーはポータブル電源に不向きなのです。

ちなみに、ポータブル電源のような使われ方をする車用と同様の鉛バッテリーとして、ディープサイクルバッテリーがあります。こちらは、一昔前の電気自動車や電気フォークリフトでも使われているバッテリーで、繰り返しの充放電に強く、ポータブル電源向きのバッテリーです。実際、キャンピングカーなんかではいまだに現役のバッテリーです。

ディープサイクルバッテリー使ったら車用バッテリーより完成度が上がりますが、値段が高くなり、用途を考えると性能もお値段もオーバースペックになるかもしれません。

  • メンテナンスフリーバッテリーを使う

今どきの車用バッテリーであれば、だいたいメンテナンスフリー型です。メンテナンスフリー型の場合、バッテリー液の補充が必要ないですし、万が一倒してしまっても液が漏れないので安心です。たまに、やっすいヤツとか農耕車用で開栓型バッテリーがあるので気を付けてください。

  • 標準車用のバッテリーで十分

車用のメンテナンスフリー型バッテリーにもいろいろ種類があります。主に、「標準車用」、「充電制御車用」、「アイドリングストップ車用」です。標準車というのは、充電制御機能とかアイドリングストップ機能がない、フツーの車のことです。何が違うのかというと、充放電の耐久性と急速充電への対応です。標準車用 < 充電制御車用 < アイドリングストップ車用 の順で性能が良くなります。そして値段も上がります。ポータブル電源であれば、標準車用で十分です。

インバーターの注意点

  • 必ず正弦波出力のものを選ぶ

インバーターの出力は、必ず正弦波出力のものを購入してください。正弦波出力だと、家のコンセントと同じ電気の出力なのでトラブルが起こりにくくなります。
矩形波とか疑似正弦波だと、扇風機が動かなかったりパソコンのACアダプタからノイズが鳴ったとか起きることがあるそうです。

  • 容量は使用する機器の消費電力の3倍以上を目安にする

インバーター容量と機器の消費電力が同じぐらいだと、インバータの能力限界付近での使用となり、発熱により効率が落ちたり保護機能が働いて使えないことがあります。
また、扇風機のようなモーターを使う機器だと、始動時の一瞬に突入電流という大きな電流が流れ、インバーターの保護機能が働くことがあります。
そのため、使用する機器にたいして余裕をもった容量のインバーターを選んでください。できたら予算が許す限り大きめのものがいいでしょう。
ちなみに、3倍というのは目安で、ものによっては5倍とか2倍とかいろいろ言われています。私の場合は38W程度の扇風機動かせればいいやと考えて、でっかいことだはいいことだ、の精神に基づき400~500W程度のインバーターを探して500Wのものを購入しました。

  • 周波数は特に気にしなくていい

インバーターの出力の周波数も、50Hzと60Hz、その間の55Hzとかありますが、今どきの機器であれば特に気にしなくていいと思います。パソコンとかだと、ACアダプターは50-60Hzに対応しているはずなので特に問題ないでしょう。扇風機でも、50Hz、60Hz両方に使えるはずです。
今どきの機器であれば特に問題ないと思いますが、一応、使用する予定の機器の表示等で確認してください。
ちなみに、私の選んだインバーターの出力周波数は55Hzですが、扇風機とか使っても特に問題ないです。

ポータブル電源の組み立て

私の場合は配線加工してバッテリーとインバーターを接続し、その間にスイッチを取り付けました。組み立てと配線加工の様子は動画にしているので見てみてください。

最低限の構成

この画像のように、配線加工しなくても、インバーター付属のものや市販の端子付きケーブルを使うことで無加工でポータブル電源を組み立てることができます。ただし、上の画像のようにバッテリー端子が露出しないようにカバーをつける必要はあります。また、クリップで取り付けだと何かの拍子にすっぽ抜けてしまうので、これも対策が必要です。

バッテリーターミナルについては、エーモン等からターミナルカバーやターミナルが販売されているので、それを使って確実に保護することができます。

エーモンのバッテリーターミナルとターミナルカバー

また、ケーブルもAmazonなどで「バッテリーケーブル 端子付き」で検索すれば、端子加工されたケーブルが購入できます。

最終的に、頑丈な工具用バスケットにバッテリーとインバーター、配線加工したスイッチを収めました。

車用バッテリーを使用したポータブル電源

以下の図のように接続しています。

自作ポタ電の回路図
扇風機動作中

扇風機を動かしてみましたが、特に人か煙とか吹かずに無事動きました。

この状態で、バッテリーが使用限度目安となる11.5Vになるまで何時間使用できるか測ってみると、6時間使用することができました。6時間使用できるのであれば、午前中いっぱいは余裕で使えるので十分でしょう。・・・ちょっとバッテリー電圧低めで測定したので、フル充電しとけばもうちょっと使えそうな気がします。

意外と使い道があるポータブル電源

今回は扇風機を動かす目的でポータブル電源作りましたが、扇風機以外にもいろいろ動かすことができます。例えば照明とか。派手にやると近所迷惑になるので注意が必要ですが、日陰になる場所とか夕方のちょっと暗くなってきた時でも照明を使えば手元を明るくして作業することができます。

実際、ガレージ作業関係でバッテリー充電とかはんだ付けとか高圧洗浄機とかハンディークリーナーを使ってみてブログに上げています。

【Youtube】車用バッテリーでつくったポータブル電源であれこれやってみる
自作ポータブル電源を有効活用すべくガレージ作業としてハンダゴテ、バッテリー充電器、高圧洗浄機、ハンディークリーナーを使ってみます。やってみて、ポータブル電源があるとガレージ作業がとても便利になるので、電源が取れない環境に人にはオススメです

意外とあれこれ使えるので、エイプのメンテもはかどります。あとはグラインダとかの電動工具が使えればいいんですが、さすがに500Wのインバーターでは厳しいので、1,000W以上は欲しいところです。まぁいまは電動工具使ってどうこうする予定はないんですが。

ポータブル電源、あればいろいろと使い道が増えて便利になるのでお勧めです。ただし、感電とか火災には十分注意して使ってください。

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